E切った芋にラべルをつけ軽く水苔に包み立てておき、この状態で2〜3日置いておきます。理由は芋の中の
余分な水分を発散させるためです。時に芋の鏡(切り口)に汗をかく事がありますが、こうする事により減らす
事が出来ます。
F芋を包む水苔の水分は苔を両手で強く握った時に指の間から水がにじみ出る程度の水分です。
苔の水分が多いと吹きあがるのが早く、少ないと遅く吹きあがると言われています。先輩は長期予報を
参考にし熱い夏の場合は水を少なくして遅めに吹かせ、冷夏の場合には水分を多くして早めに吹かせる
と言う事をしていたようです。芋吹きは吹きあがって気温が高くなり成長が止まるとその時に倒れたりする
ことが多いのです、遅く吹きあがると気温が高い時でも休まず成長し続けます、成長している時には倒れる
事は芋等に欠点が出ない限りまずありません、先人の知恵には頭が下がります。
水苔はビニールの袋にいれて口をゴムで縛って置いておきます(写真C)。こうしておくと苔の水分が発散
する事もなく又、使用している時に水分が蒸発したあとも密閉状態になっているために水分が全体に一定の
状態に戻ってきます。
芋の包み方
@水苔を丸め、その上に切った芋の根を広げてまたがせます、芋、根の周りにできるだけ苔が縦の状態に
なるように苔を当てて行きます、巻く硬さはレモン位の堅さにします。鏡の上に出ている苔を鏡の面と同じ
高さになるようにハサミで切ります(この時、伸び始めている芽アタリを切らないように注意)これで俵(こう
呼びます)が出来ました。俵をビニールで巻き、ダンボール箱に入れて温度差があまりない部屋または押入
れの中などに入れて置きます。以前の吹かせ方は俵の下や俵と俵の間に苔を詰めていましたので今の方法
の何倍もの水苔が必要でしたが今はずいぶんと楽になりました。以前の箱詰めの場合は5日〜1週間ほどは
蓋をせずに置いていました、これは水苔の量が多かったので箱の中の水分を一定にするためでした。今の
詰め方ならダンボール箱の蓋は直ぐにしても良いと思います。芋の点検は最初は時々覗いてください、芽が
動き出せば芽の状態を見ながら確認して下さい。
芋吹きで特に注意する点は苔が渇いていると思っても絶対に水をやらない事です、不安になる気持もわから
なくはありませんが水をやるとまず失敗します。
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